湘南国際アカデミー高等部キャンパス長の太田里佳です。
当校は、さまざまな特性を持った生徒たちを学習面、精神面から支援し、高校卒業の資格取得までサポートする通信制高校のサポート校です。少人数制を取っており、きめ細やかな支援を提供しています。
今回、高校進学にあたって、通信制高校やサポート校を検討していらっしゃる方のために、通信制高校とサポート校の違い、サポート校のメリット・デメリット等をご説明していきます。ぜひ、高校選びのご参考にしていただけたらと思います。

サポート校と通信制高校を利用して高校を卒業する

近年、サポート校を利用して通信制高校を卒業する生徒の数が増えています。サポート校では、通信制高校に属するだけでは卒業が困難な生徒のためにさまざまな支援を行っています。

高校の卒業資格を取得できる選択肢が広がりました

  • 通信制高校で高校卒業資格を取得する方法
    通信制高校を卒業するには、①3年以上の在籍、②レポートの提出、スクーリング(面接指導)の受講、単位認定試験合格、③特別活動30単位以上の取得が必要となります。自主学習が基本となりますので、計画通りに進めるために自己管理能力も求められます。
  • 通信制高校だけでは卒業できない生徒への支援
    精神的な課題を持った生徒、発達障害、起立性調節障害などの影響で自主学習・自己管理が困難な生徒などが、自分の力だけで通信制高校を卒業するのは簡単ではありません。そのような場合、サポート校を利用すれば、学習面の指導、精神面のケア、カウンセリングなどの支援を受けられるので、高校卒業の資格取得をより確実にしてくれることになるでしょう。

サポート校とは?サポート校の運営に関して

サポート校とは、通信制高校に通う生徒に対して、3年間で高校を卒業できるよう単位取得に必要な勉強や精神面の支援を行う民間の教育機関です。
学校教育法で「高等学校」と定められていないので、サポート校単独で勉強しても高校卒業資格はもらえません。そのため、通信制高校に同時入学する形となります。

サポート校と通信制高校の運営元は?

サポート校と通信制高校の違いとして、運営元が異なるという点があります。
通信制高校の場合、公立は地方自治体、私立は学校法人が運営元となります。一方、サポート校は、学校法人だけではなく塾や予備校を運営する教育関連の株式会社やNPO法人といった民間の教育機関が運営元になっているケースもあります。

サポート校と通信制高校との学費の違い

サポート校と通信制高校は別々の学校であるため、それぞれに学費がかかります。
公立の通信制高校の場合は、入学から卒業までにかかる費用は入学金、教科書代などを合計しても10万円前後、私立の通信制高校の場合は、入学金、施設費などを含めて1年間の学費は20万円から80万円となります。
通信制高校は、公立、私立共に「高等学校就学支援金」を利用することができ、世帯年収によっては授業料が実質無料となる場合もあります。
サポート校の場合は、初年度納入金が50万円から100万円程度となり、登校日数やサポート内容によって学費が大きく異なります。
また、サポート校は「高等学校」ではないので、就学支援金の対象とはならないのでご留意ください。

サポート校を利用して高校を卒業する方法

サポート校には、学習面、精神面などで手厚い支援のある学校、スキルや資格取得を目指せる学校、大学受験に特化した学校など、さまざまなタイプがあります。

サポート校にも種類がある

  • 高校卒業に必要な単位取得方法の違い
    通信制高校を卒業するのに必要な単位取得に関しても、サポート校により特色があります。レポートに関しては、難易度や量の違い、スクーリングや単位認定試験に関しては、実施方法や期間の違いがあります。
    スクーリングや単位認定試験の実施方法に関しては、地方での合宿形式、大きな会場に集まっての実施、少人数での実施などがあります。
    スクーリングや単位認定試験の実施期間に関しては、短期集中型、余裕を持ったスケジュールでの実施などの違いがあります。
  • サポート校により異なる学習内容と支援体制
    学習内容も、サポート校により違いがあります。不登校の時期や学習障害などがあって、「学びなおし」が必要な生徒に対して手厚い支援を行うサポート校、大学受験を目指す生徒を対象にした学習内容を提供するサポート校、スキル・資格取得を目指した学習内容を組み込んでいるサポート校など、さまざまです。
    支援体制にも違いがあり、起立性調節障害のある生徒には、午後からの時間割を組む配慮をしたり、不登校を経験してきた生徒が通いやすいように週1日の登校から始めて徐々に登校日数を増やしていくよう支援したりするサポート校などさまざまです。

サポート校を利用するメリット

ここでは、通信制高校を卒業するためにサポート校を利用するメリットをまとめていきます。

サポート校を利用することで卒業できる確率が高くなる3つのメリット

  1. 生徒一人ひとりに合わせた支援体制
    学習面、精神面、体調面において、生徒一人ひとりに合わせたきめ細やかなサポートが受けられるため、高校卒業の資格取得がより確実になります。
  2. 普通の高校では学ぶことのできない分野も学ぶことができる
    独自のカリキュラムを用意しているサポート校では普通の高校では学ぶことのできない分野の勉強ができ、将来に向けてスキルや資格が取得できます。
  3. アルバイトや自分のための時間を確保しやすい
    アルバイトや自分のための時間を確保しやすいため、「目的があってお金を貯めたい」「趣味の時間が欲しい」「打ち込みたいことがある」というような生徒には向いています。

サポート校を利用するデメリット

  • サポート校によって支援体制や学習内容が異なる
  • 通信制高校とは別の学費(サポート校の費用)が必要になる
    サポート校を利用するデメリットとしては、通信制高校の学費とは別にサポート校の学費が必要となるため、経済的な負担が大きくなることが挙げられます。
    しかしながら、自主学習・自主管理を基本とする通信制高校を全くの独学により3年間で卒業できる生徒は、20~30%ともいわれており、途中で挫折してしまう生徒が多いのも事実です。何年も通信制高校に通うことになるのだとすれば、サポート校を利用して必要な支援を受けながら3年間での高校卒業を目指すこともひとつの手ではないでしょうか。

サポート校選びで失敗しないためのポイント

現在、高校進学に向けて各学校の情報を収集している保護者・生徒の皆さんが、自分に合った学校を見つけ有意義な高校生活を送れるよう、次のことはぜひやっていただきたいと思います。

  • さまざまなサポート校の資料請求と取り寄せた資料の確認をする
    まず、さまざまなサポート校の資料を取り寄せて、学校の特色やレポートの難易度、提出方法、受理される基準、スクーリングや単位認定試験への参加方法や補講・追試の受け方、追加で発生する費用の有無などを確認することをおすすめします。
  • 気になるサポート校を見つけたら見学や相談をする
    気になるサポート校を見つけたら、学校見学に行ったり、個別相談を受けたりする。学習面、精神面、体力面などで不安な点があれば、その学校ではどのような支援が受けられるのかを聞いておくことも大事です。
  • 可能な限り無料の体験授業などに参加してミスマッチを防ぐ
    体験授業にはできる限り参加をして、在校生や先生、学校の雰囲気、通学経路などを確認することをおすすめします。

サポート校を利用して高校を卒業した後の進路(進学・就労)について

最後にサポート校で行われている、進路支援について、ご紹介します。
進路サポートは、主に進学支援と就労支援の2種類に分かれます。

➀サポート校からの進学先について

最近では、サポート校からも大学や短期大学、専門学校、各種学校への進学を考える生徒が増加しています。受験の方法として科目の勉強で受験する一般受験だけでなく、総合型選抜と呼ばれる受験方法もあります。
特に大学の総合型選抜方式での受験者枠は、年々増加傾向にあり、小論文や面接、プレゼンテーションによる試験など、さまざまな方法での選抜があります。
総合型選抜方式で大切なのは、「その学校に入学し、しっかりと勉強した上で、こんな人になりたい」という熱意で、高校3年生の夏休み明けから出願受付を開始する学校がほとんどです。そのためにも、早めに自分の意思を決定しておく必要があります。

②サポート校からの就労先について

就労先に関しては、一般的な高校新卒の就労先や就労までの流れ、ルールも全日制の学校と変わりません。ハローワークに高校新卒求人が出されたものの中から、自分に合う求人を探し、企業見学や説明会に参加した上で、選考に進みます。
高校新卒の求人は、どんな職種があるのか、どんな条件で働くことができるのか、事前に前年度の求人などを見ながら、検討しておくと良いでしょう。

サポート校で在籍中にしておく進学・就労に向けての準備

サポート校からの進学・就労に向けての準備として、主に次の3つのポイントを押さえていただきたいと思います。また、進学・就労に向けての準備に関しては、サポート校に入学したらできるだけ早い時期にスタートすることをおすすめします。

  1. 進路指導担当の先生と情報共有をする
    自分がどんな進路を考えているのか、そしてその進路先に進むためには、どんなステップが必要なのかを、情報共有しておきましょう。キャリアカウンセラーなど、進路の専門家がいるサポート校もあります。
  2. 家族内で進路をしっかり定める
    どのような進路に進むにしても、生徒の皆さんと保護者さまでよく話し合ってください。意見の相違がないようにすることで、生徒本人が自信を持って、進路を決定することができます。
  3. 進路決定をゴールと考えない
    進路が決まることがゴールではありません。その進路先で自分自身の体調をコントロールしながら通うことができるのか、現実的に考えてみましょう。
    進路を決めるにあたり、体調面や精神面などで不安なことがある場合は、在籍しているサポート校の進路指導担当の先生に相談をしましょう。

少人数制できめ細やかな支援が受けられるサポート校があります

さまざまな特色を持ったサポート校がある中で、湘南国際アカデミー高等部は、少人数制を取っており、生徒一人ひとりの特性に合ったきめ細やかな支援を行っています。
例えば、学習支援として、小学校・中学校からの「学びなおし」を個別に行ったり、精神的ケアとして、不安や悩みを抱えた生徒にはカウンセラーの先生との面談を設定したりしています。また、担任制を取らず職員全員でひとりの生徒をサポートする体制で臨んでいます。
体調面での支援では、起立性調節障害などによって体調を崩しやすい生徒も、スクーリングや単位認定試験に出席しやすいように、実施期間に余裕を持たせたり(約2週間から3週間程度)、実施する時間も出席しやすい午後に設定するなどの配慮をしています。


当校では、無料資料請求をはじめ、通信制高校やサポート校の仕組み、高校卒業程度認定試験、フリースクールに関すること、お子様が抱えている課題、転入・編入に関するさまざまなご質問にお答えしていますので、お気軽にお問い合わせください。
お子様とご家族のより良い未来を築くための一助となれるように、今後も有益な情報発信とサポートを心がけてまいります。

この記事の執筆者
サポート校・湘南国際アカデミー高等部 キャンパス長 太田里佳

湘南国際アカデミー高等部
キャンパス長:太田里佳

大学卒業後、広告代理店やITコンサルティング会社、専門輸入商社などに勤務。その後、進学予備校や個別学習塾などで、大学進学希望者や学び直しを必要とする生徒や外国人生徒などの指導に携わる。
一人ひとりの個性を大切にしながら、安心できる居場所を提供したいという思いから、2019年にNPO法人湘南国際アカデミーに入職。翌年4月からは同法人が運営する通信制高校のサポート校「湘南国際アカデミー高等部」にてキャンパス長に就任。フリースクールや無料慣らし授業、高等部の総合サポートを担当する。同時に、不登校を経験している生徒や発達障害、起立性調節障害などを持つ生徒も安心して学習できる手厚いサポートを目指して学校運営を行っている。

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