こんにちは!通信制高校のサポート校で進路サポートを担当している中澤です!

通信制高校のサポート校である湘南国際アカデミー高等部では先日、第5回卒業式を行いました。

その様子をご紹介いたします。

通信制高校サポート校卒業写真
卒業する第5期生の生徒一人ひとりの人生が幸せでありますように

第5回卒業式の卒業生は10名。新型コロナウイルスが猛威を振るう2021年4月の入学でした。

コロナ対策としてマスクの着用やソーシャルディスタンスなどが求められ、1年生の頃はなかなか一緒に学ぶ時間も少なかったように思います。

ですが、放課後に一緒にゲームをしたり、様々な生活ゼミで時間を共にすることで、先輩や友人との交流が生まれ、とても元気で明るい学年でした。

卒業式にはたくさんの保護者様、そしてご兄弟、そして卒業生の先輩方にもご参加いただき、大人数での実施となりました。

少し緊張の面持ちの卒業生、先生にお花をつけてもらい卒業式に臨みます

そしていよいよ開式の辞、卒業証書授与、広域通信制高校の自然学園高等学校校長の西条先生からの式辞、そして湘南国際アカデミー高等部のキャンパス長からのはなむけの言葉と続きます。

通信制高校サポート校での卒業証書授与
今年は自然学園高校の田口理事から卒業証書の授与をしていただきました
・~・~・第5期卒業生への「はなむけの言葉」全文・~・~・

晴れて卒業式を迎えられる10名のみなさん、そしてご家族の皆さま、本日はご卒業おめでとうございます。

ここにいる皆さんは、私がキャンパス長になって2年目の生徒たちで、当校には珍しく入学当初から活気のある学年でした。1年次の数学の授業では、分からないところがあると積極的に手を挙げて質問してくる生徒も多く、授業にも活気がありました。一人ひとりと関わった時間も多かった学年で、今日は皆さんと一緒に過ごした日々を思い出し、感慨深い思いでいます。

今日は、はなむけの言葉として、皆さんが今後の人生において、将来に不安や失望を覚えたり、出口が見えないと感じたりした時に思い出してほしいとの思いから、「点と点はつながる」というテーマでお話しして、エールを送りたいと思います。

さきほど資料を配布しましたが、これは、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式で行った有名なスピーチの全文です。卒業という門出にふさわしい内容ですので、ぜひ全文を読んでほしいと思います。このスピーチは3つの章からできていて、その一つに、「点と点はつながる」という章があります。

スティーブジョブスと言えば、「iPhone」を世に送り出した人物として若い世代のみなさんもよく知っていることと思います。彼は世界有数の大学の卒業式でスピーチを行っていますが、彼自身は6ケ月で大学を中退して卒業していません。彼は、事情があって、生まれてすぐに養子に出されます。生みの母親は養父母にジョブズを将来大学に入れるという約束をさせます。この養父母は労働者階級だったため、貯蓄の全ては、ジョブズの大学の学費に消えることになります。その頃、ジョブズは大学に意義を見出せなくなり、自分は人生で何をしたいのか、大学が何の役に立つのかわからなくなり、養父母が稼いだお金を自分はただ消費していると考え、大学を中退します。

その後、彼は、友人の部屋で寝泊まりし、寺院で食事を恵んでもらったりしながら、退学した大学内でおもしろそうな授業を見つけてはもぐりこむというような生活を送ります。一般的にみると、皆が通る道からは外れるような道を歩むのです。彼は、そういった生活の中で、文字を美しく見せる技法、これを「カリグラフィ」と言いますが、この授業に出るうちに、美しくて繊細なカリグラフィの世界に夢中になっていきます。この時、彼は、このことが自分の人生に役に立つとは思ってもいませんでした。しかし、10年後、あのマッキントッシュコンピューター、マックを設計する時に、その美しい書体のことがよみがえって、それをマックに組み込んでみようと思ったのです。そして、とても美しい書体を持つコンピューターを誕生させたのです。

彼が大学を退学していなかったら、カリグラフィの授業をのぞかなかったでしょうし、結果、美しい書体を持つマックを誕生させられなかったでしょう。彼が大学を中退して自分の好きなことをしていたときは、未来を見て、点と点をつないでいくことはできませんでした。しかし、10年後、過去を振り返ったとき、点と点をはっきりとつなぐことができたのです。

彼は、次のようなことを言っています。「人は、未来を見て点と点をつないでいくことはできません。過去を振り返った時に初めて点と点をつなぐことができるのです。ですから、私たちは、点と点が将来どこかでつながり道となるということを信じなくてはなりません。」私自身、過去を振りかえった時、その時は無駄だと思ってやっていた仕事が、その後の仕事で思いもよらず活かされたり、あるいは、苦しんだり悩んだりしたことが、自分の生きたかを見直すきっかけとなったこともありました。過去の点と点をつなぐことができたのです。

皆さんが、この学校で経験したことは人生の糧となり、未来の次の点につながり、道を作っていくのです。今後、人との関係で悩んだり、自分の進路で悩んだり、生きることにもがいたりすることがあるかもしれません。しかし、それは、次の点に進むために必要なことなのかもしれません。今後の人生において、先が見えない不安に襲われるような時があったら、ぜひ今日の私の話を思い出して、未来の自分を信じて下さい。点と点はつながり道となり、未来は必ず拓かれていきます。誰のものでもない、自分自身の人生を力強く切り拓いていってください。

次に、この場をお借りしまして、保護者の皆様にお礼の言葉を述べさせて頂きます。私には3人の子供がおりますが、遠くなった子育ての時期を振り返ると、後悔と反省が多々あります。私にとって、お子さまと過ごしたこの3年間は、私自身の反省を踏まえた子育てのやり直しのような時間でもありました。ですので、今、お子さまがたくましく成長されているのを目にして、我が子の成長のように嬉しく思っております。心から可愛いと思っているお子さまなので、一緒に過ごせたことは本当に幸せでした。このような幸せな時間を頂き、心より感謝申し上げます。

終わりに、10名の卒業生のみなさん、あなた方一人一人が、それぞれの世界で、力強く生きていかれますことを願って、はなむけの言葉とさせて頂きます。

湘南国際アカデミー高等部
キャンパス長
太田里佳
太田キャンパス長から卒業生へのはなむけの言葉

続いて、曽根一馬さんと廣瀬みちるさんによる、お祝いの言葉と演奏。

湘南国際アカデミー高等部では入学式や卒業式には必ずミュージシャンの方にいらしていただき、演奏をしていただいています。

今回は生活ゼミでお世話になっている曽根一馬さん、そしてテレビや映画の劇中音楽にも参加されている廣瀬みちるさんに、心に残るオリジナル曲を演奏していただきました。

通信制高校サポート校の卒業式にて演奏による祝辞
ギターリストの曽根一馬さんとテレビや映画の劇中音楽などで活躍中の廣瀬みちるさんから演奏による祝辞

在校生による送辞。今回は一年生の生徒が先輩方に感謝とエールの言葉を送りました。

その後お世話になった先生方からの花束贈呈と三年間の思い出動画の鑑賞。

一人ひとり、先生方から花束とメッセージを受け取り、動画を観ながら仲間たちとの楽しかった思い出を振り返りました。

最後に卒業生を代表しての答辞。三年間の感謝を述べると共に、それぞれの未来への希望を語りました。

湘南国際アカデミー高等部は少人数制の学校ですが、だからこそ講師、スタッフが一人ひとりの生徒や保護者様に真剣に親身になって寄り添うことのできる学校です。

卒業式を無事に迎え、それぞれの次の場所へ思いっきり羽ばたいてください。

湘南国際アカデミー高等部は、いつでも卒業生の皆さんのことを待っています。

既に卒業した先輩達も卒業式に駆けつけて祝ってくれました
在校生だけでなく、既に卒業した先輩達も駆けつけて皆で祝ってくれました♪

第5期生の皆さん、3年間本当によく頑張りました。卒業おめでとうございます。

この記事の執筆者
湘南国際アカデミー高等部 中澤

湘南国際アカデミー高等部
進路サポート担当
キャリアコンサルタント:中澤みほ

大学卒業後、文具メーカーでの営業職を経て、2011年に最年少で国家資格キャリアコンサルタントを取得。企業の採用面接官、企業の管理職研修やメンタルヘルス研修などの研修講師を務めつつ、厚生労働省管轄の公共職業訓練及び求職者支援訓練、大学就職課、社会人向けの各種学校等でキャリアカウンセリングを行う。
湘南国際アカデミー高等部では進路サポート担当として、生徒や卒業生が希望する道を歩めるよう、気持ちに寄り添うサポートを行っている。

~・~・生徒の皆さん、保護者様、学校の先生方へ・~・~

湘南国際アカデミー高等部は、神奈川県のJR藤沢駅南口徒歩10分の場所にて(地図はこちら)、広域制通信制高校のサポート校やフリースクールとして活動しています。 当校は、教職員や臨床心理士、キャリアコンサルタント等の専門職が「無料慣らし授業」など日々の活動を通して、不登校や引きこもりに関する悩みや課題を抱える中学生・高校生と共に、安心して学べる居場所づくりと生きがいを創造し、未来に繋がるサポートを提供して参ります。

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