こんにちは!進路サポートを担当している、中澤です。
2025年3月14日金曜日に、自然学園高等学校湘南学習センター、湘南国際アカデミー高等部の第6回卒業式を執り行いました!

卒業式の様子

3年間通った学びの場も今日が最後…入学式の時にはあんなに緊張していた3年生も、今や1年生や2年生を率いる先輩へと成長しました。

卒業式の日は晴れ、そして桜のつぼみがふっくらと色づき始めた頃、晴れやかな笑顔で登校し、先生から胸元にお祝いの花を付けてもらうと、一層凛とした笑顔に。

開式の辞、そして卒業証書の授与に入ります。

3年間で一番お世話になったキャンパス長から名前を呼んでもらい、「はい!」と大きな声で返事をして、教育連携をしている自然学園高等学校の田口先生から卒業証書をいただきます。

今年の第6期卒業生は13名でした。

そして自然学園高等学校の西條学園長からの祝辞をいただき、卒業後の道を力強く歩んでいく決意を新たにしたことでしょう。

次に、キャンパス長からの「はなむけの言葉」。(全文をご紹介いたします)

・~・~・第6期卒業生への「はなむけの言葉」全文・~・~・

晴れて卒業式を迎えられる13名のみなさん、そしてご家族の皆さま、本日はご卒業おめでとうございます。

今日皆さんに「はなむけの言葉」を送るにあたって、何を話そうか、一人一人の顔を思い浮かべながら考えました。この学年は一人一人と関わった時間も多く、みなさんと一緒に過ごした日々を思い出し懐かしさと共にかけがえのない時間を一緒に過ごせた幸せと巣立っていくみなさんに寂しさも感じました。

さて、みなさんの入学時を振り返ると、この高校に入学された時の背景はさまざまでした。不登校を経験してきた生徒、困難や課題を抱えてきた生徒など、それぞれが違った道を歩んできました。 そのようなみなさんがこの学校で出会い、共に学び貴重な時間を共有してきました。
そして、今日この学校を巣立っていくみなさんに「はなむけの言葉」として次の言葉を送りたいと思います。

「すべてのものにはヒビがある。そして、そこから光が差し込む」という言葉です。

私がこの言葉に出逢ったのは、台湾の元デジタル担当大臣であるオードリー・タンさんの本を読んでいた時でとても感銘を受けました。これは、「私たちは誰でも、何かしらのヒビを持っている。それは、苦手なことだったり、自分が嫌いだなと思う部分だったり、深く傷ついた心の裂け目だったり、障害や病気であったり。でも、そのヒビこそが、実はあなたをあなたらしく輝かせる光を生み出す入り口でもある」というものです。
ヒビというと何かマイナスなイメージを持つかもしれませんが、この言葉は誰しもが持つヒビこそが光の入口なのだという人生に希望を与えてくれる言葉です。

オードリー・タンさんは「そもそも私たちは誰もがマイノリティであり、ヒビのかたちが違うだけで、それぞれに弱さや傷、課題を抱えている。その弱さを共有することが大切だ」と言っています。私の中にも過去に対するヒビ、今も引きずっている心の傷があります。この言葉に救いを感じたのは私の中にあるヒビが少し救われた気がしたからかもしれません。
ここで、光の入口という非常に抽象的な言葉の意味を具体的に考えてみたいと思います。
人は困難や挫折・苦しみを通して、自分にとって幸せとは何か、自分にとって何が大事なのかに改めて気づくことがあります。自分自身を深く見つめることは、それまでの生き方・価値観を変えるきっかけになると思います。また、苦しみや悲しみというヒビは、結果的に人生を豊かにするものでもあります。
苦しみや悲しみを経験した人は、他者の苦しみや悲しみに共感し寄り添うことができるでしょう。また、音楽や書物などの芸術に触れた時に奥深くまでその世界に入り込むことができるでしょう。
このように、私たちが持っているヒビは、人生を自分らしく豊かに生きるための光の入り口となりうるのです。
みなさんに伝えたいのは、自分の中のヒビを否定したり、隠したり、拒絶したりする必要はないということです。人と比べて自分が劣っていると感じる部分も、実は劣っているのではなく、ただ人とは違うだけなのです。自分にとってのヒビとは何か、そこから差し込む光とは何か、ぜひ考えてみてほしいと思います。

卒業生のみなさん、あなたたちは今日から新しい世界に踏み出します。 ぜひ、自分のヒビを恐れずに、そのヒビから差し込む光を見つけてください。 「すべてのものにはヒビがある。そこから光が差し込む。」 その光を見つける旅へ勇気を持って踏み出していってください。

次に、この場をお借りしまして、保護者の皆様にお礼の言葉を述べさせて頂きます。私には3人の子供がおりますが、遠くなった子育ての時期を振り返ると、「なんであの時、こう言ってあげられなかったんだろう」「こうしてあげていれば良かった」と後悔と反省の数々です。
私にとって、お子さまと過ごしたこの3年間は、私自身の子育ての反省を踏まえたやり直しのような時間でもありました。ですので、今、お子さまがたくましく成長されているのを目にして、我が子の成長のように嬉しく思っております。
心から可愛いと思っているお子さまなので、この3年間を一緒に過ごせたことは本当に幸せでした。このような幸せな時間を頂きましたこと、心より感謝申し上げます。

終わりに、13名の卒業生のみなさん、あなた方一人一人が、それぞれの世界で、力強くたくましく生きていかれますことを願って、はなむけの言葉とさせて頂きます。

湘南国際アカデミー高等部
キャンパス長 太田里佳

キャンパス長からの言葉を聞きながら、自分にとってのヒビを考えた生徒もいると思います。卒業生には、ヒビから差し込む光を見つける旅に勇気をもって踏み出していってほしいと願ってます。

その後、来賓のミュージシャンの遠藤征志さん、曽根一馬さんによるお祝いの曲の演奏です。

遠藤さんには湘南国際アカデミー高等部の校歌を作詞・作曲していただき、曽根さんには何度も生活ゼミでギターを教えていただきました。

プロのミュージシャンの方に楽器の使い方を教わる機会はなかなかないもの。

湘南国際アカデミー高等部の卒業生の中には、ミュージシャンとして活動している先輩もいます。

そして、在校生代表からの送辞。

湘南国際アカデミー高等部は少人数制の学校のため、1年生から3年生まで一緒にスポーツレクリエーションをしたり、文化祭やバーベキューなど、学校行事に取り組みます。

そのため、先輩たちとの思い出も深く、感謝の気持ちがいっぱいつまった送辞に胸が熱くなりました。

そしてお世話になった先生方から花束の贈呈と3年間の思い出映像の鑑賞。

通信制高校のサポート校だからこそ、レポートや普段の生活の中で、いっぱいいっぱい先生方に助けていただきました。

そして、これから進んでいく場所でしっかりと生きていくという思いを込めて、卒業生代表が答辞をしてくれました。

3年間の思い出に浸る卒業式も、あっという間に終了。

卒業生はもちろんのこと、保護者の方々も、みんな晴れやかな笑顔で卒業式を終えることができました。

ひとりひとり進路は違いますが、次のステージでそれぞれが自分らしくいられるよう、教職員一同応援しています!

3年生のみんな、卒業おめでとう!!

この記事の執筆者
湘南国際アカデミー高等部 中澤

湘南国際アカデミー高等部
進路サポート担当
キャリアコンサルタント:中澤みほ

大学卒業後、文具メーカーでの営業職を経て、2011年に最年少で国家資格キャリアコンサルタントを取得。企業の採用面接官、企業の管理職研修やメンタルヘルス研修などの研修講師を務めつつ、厚生労働省管轄の公共職業訓練及び求職者支援訓練、大学就職課、社会人向けの各種学校等でキャリアカウンセリングを行う。
湘南国際アカデミー高等部では進路サポート担当として、生徒や卒業生が希望する道を歩めるよう、気持ちに寄り添うサポートを行っている。

~・~・生徒の皆さん、保護者様、学校の先生方へ・~・~

湘南国際アカデミー高等部は、神奈川県のJR藤沢駅南口徒歩10分の場所にて(地図はこちら)、広域制通信制高校のサポート校やフリースクールとして活動しています。 当校は、教職員や臨床心理士、キャリアコンサルタント等の専門職が「無料慣らし授業」など日々の活動を通して、不登校や引きこもりに関する悩みや課題を抱える中学生・高校生と共に、安心して学べる居場所づくりと生きがいを創造し、未来に繋がるサポートを提供して参ります。

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「まずは高校卒業を目指したい、専門学校に行ってイラストレーターになりたい、大学で考古学を学びたい、就職して家族を支えたい・・・」など、様々な思いに合わせた進路の可能性を探していきます。
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